TVL(預かり資産総額)
要点 TVLは、DeFiプロトコルのスマートコントラクトに預けられた暗号資産の総額をドル換算したもので、規模や流動性の大まかな指標です。
TVLはtotal value lockedの略です。レンディング市場、流動性プール、ステーキングコントラクト、ボールトなど、DeFiプロトコルのスマートコントラクトに預けられた全資産のドル換算総額を指します。ブロックチェーン全体の指標として使われることもあり、その場合はチェーン上の各プロトコルのTVLを合計します。
TVLの計算は単純で、プロトコルのコントラクトが保有する各トークンの残高に、それぞれの現在価格を掛けて合計します。そのため、TVLが動く理由は大きく2つあります。利用者による入出金と、価格の変動です。誰もトークンを動かしていなくても、相場が悪化して預け入れ資産のドル換算額が下がれば、TVLが半減することもあります。
小規模なトークンを購入・保有する人にとって、TVLは主に流動性の目安として重要です。DEXのプールでは、一般にTVLが大きいほど、大口の取引でもスリッページが小さくなり、ポジションを解消しやすくなります。唯一のプールに数千ドルしか入っていないトークンは、チャート上では問題なく見えても、価格を暴落させずに売ることがほぼ不可能な場合があります。
TVLは誤解されやすい指標でもあります。プロトコルはステーキングされた独自トークンも計上することが多く、自己参照的に数値が膨らみます。あるプロトコルの預かり証トークンを別のプロトコルに預けると、同じ資金が二重計上されることもあります。一時的なトークン報酬で集まった流動性は、報酬が止まるとすぐに流出する可能性があり、TVLが大きいだけでは資金の定着度はほとんど分かりません。
TVLを見るときは、ダッシュボードの計算方法を確認しましょう。集計方法はサービスごとに異なり、同じプロトコルでも表示される数値が違うことがあります。資産が少数のウォレットに集中していないか、流動性がロックされているか、それとも運営チームが引き出せる状態なのかも確認してください。TVLと時価総額の比較は、大まかな妥当性を確認する材料にはなりますが、プロジェクトが健全かどうかまでは分かりません。




