流動性提供者(Liquidity provider)
要点 流動性提供者は、DEXのプールにトークンを預けて他のユーザーが取引できるようにし、その見返りとしてスワップ手数料の一部を受け取ります。
流動性提供者(LP)とは、分散型取引所のプールにトークンを預け、他のユーザーがそのトークンを使って取引できるようにする人のことです。Ethereum、BNB Chain、Base、Solana上の多くのDEXでは、板で買い手と売り手をマッチングする代わりに、プールを相手に直接スワップします。そのスワップに必要な資産を供給するのがLPです。
一般的なプールでは、トークンとステーブルコインなど、同じ価値の2種類の資産を預け入れ、自分の持ち分を示す証票としてLPトークンを受け取ります。スワップのたびに、多くの場合1%未満の手数料が発生し、持ち分に応じてLPに分配されます。出金時にはLPトークンを引き換え、その時点でプールが保有する資産から自分の持ち分を受け取ります。その内訳は、預け入れたときと同じとは限りません。
トークンを買う人にとってLPが重要なのは、プールの厚みによって、自分の取引が価格をどれだけ動かすかが決まるためです。プールが薄ければスリッページが大きくなり、売却も難しくなります。発行直後のトークンでは、運営チームが唯一のLPであることも多く、チームがLPトークンを保有していれば、流動性を一度にすべて引き抜けます。これが多くのラグプルの基本的な仕組みです。
LP自身にもリスクがあります。2種類の資産の相対価格が変わると、単に保有し続けた場合より資産価値が低くなることがあり、これをインパーマネントロスと呼びます。手数料収入で補える場合もありますが、必ず補えるわけではありません。トークンが暴落すると、ペアのうち無価値になった側ばかりが手元に残り、保有しておきたかった資産がほとんど残らないこともあります。
小規模なトークンを取引する前に、誰がLPトークンを保有しているか、ロックまたはバーンされているか、ロック期間はどれくらいかを確認しましょう。時価総額に比べてプールが小さすぎると、高い評価額をわずかな流動性が支える不安定な状態になります。流動性が複数のプールに分散していないかも確認してください。流動性のロックは資金を抜く手段を一つ塞ぐだけで、それだけでトークンが安全になるわけではありません。




